生協からのお知らせ
2020年01月27日お知らせ
産地研修に行ってきました!(和歌山県・紀ノ川農協)
1月18日(土)担当者研修の一環として、紀ノ川農協さんを訪問しました。
紀ノ川農協さんはよどがわ市民生協とのお付き合いも古く、野菜や果物の産直の取り組みを通じ、生協とともに発展してきた産地です。
今回の産地研修ではまず、日本の農業に関する情勢や紀ノ川農協さんの取り組み、GAPやJAS有機栽培等について大変詳しく教えていただきました。
昨今の異常気象や地球温暖化は、農業にも密接に関わってくる。農家全体が危機感を感じている。
次の世代にどう継承していくか、新しい農業のあり方を今こそ思い切り真剣に考え取り組んでいくべきだ。
明るい未来を描き、みんなで考え取り組んでいけたら、と語る宇田組合長さん。
高齢化や後継者不足が深刻化する中、長く受け継がれてきた伝統ある「家族農業」の姿を見つめ直しつつ、AIなども取り入れた新たな農業の実現を考えていきたいとのこと。
貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。
生産管理部部長 小川さんからは、GAP推進の取り組みや有機JAS認証制度・特別栽培農産物について教わりました。
GAPとは、農業において食品安全・環境保全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組みのことです。
農薬や肥料の使用や保管、労働者の健康管理など、全部で222もの点検項目があります。
中でも半数以上を占めるのが「食品安全」についての項目。
非常に厳しい管理の元で生産されていると知り、驚きました。
これが私たち消費者の"安心"に繋がっていくのだと感じました。
その他、紀ノ川農協さんで取り組まれている【耕作放棄地再生プロジェクト】や【トレーニングファーム(新規就農希望者への研修・支援)】についても教えていただきました。
加速する農業者の高齢化に対し、農地を荒らさないうちに第三者へ継承できるよう(高齢の方が安心して農地をバトンタッチできるよう)な取り組みについては、法人化をすすめていくそうです。
お話をお伺いした後は、JAS有機栽培でブロッコリー等を生産されている高橋さんの圃場に伺いました。
高橋さんの有機栽培圃場では、農薬(除草剤や殺虫剤など)や化学肥料が使えないため、草取りや虫取りなどの苦労が多く、また日本の高温多湿な気候は病害虫が発生しやすいなど、有機栽培の難しさをあらためて学びました。
畑にやってくる虫や動物など、圃場の環境を気にかけておくことも大切とのこと。
「僕が野菜を育てているんではなくて、良い環境が美味しい野菜を育てているんです」と語られていたのが印象的でした。
※現在食べてSmileカタログで掲載しているブロッコリーは、紀ノ川農協以外の産地のものとなります。
高橋さんの圃場を後にし、紀ノ川農協さんに戻って選別工程を見せていただきました。
選別に使用されるのは、農家さんの負担軽減・生産に集中してもらえるようにと、新しく導入された選果機です。
みかん、柿、キウイ、きゅうりの選別に使用されているとのこと。
訪問した際には、キウイの選別がおこなわれていました。
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日本の農業は温暖化や生産者の高齢化問題など、年々厳しくなっている状況です。
生産者と消費者を結ぶ産直の取り組みにより持続可能な日本の農業へと発展する事を、紀ノ川農協さんとともに進めていきたいと感じました。
*隣接している直売所「ふうの丘」では、めずらしいお野菜の販売も。
お洒落なカフェもあり、ぜひまた訪れたいです。
<参加担当者の声>
●今まで当たり前のように食べていた野菜が、これほど大変な作業をおこない出荷されていると知りました。今後10年、20年で食糧危機が訪れると学び、今の自分には何ができるのか?家族や職場の仲間、組合員さんにどのように伝えていくか?自分自身の今後の行動で少しでも農家のみなさまに貢献できるのではと感じました。
●現在の農業従事者の減少が年間500人にものぼるという事実に驚きました。また、厳しい状況でもこだわった方法で栽培されていることに感動しました。組合員さんには商品情報だけでなくその背景まで伝えていくことで、紀ノ川農協さんの商品を知ってもらいたいと思います。