よどがわ生協

生協からのお知らせ

2023年07月25日お知らせ

職員による沖縄視察・『ファミリーピースウォーク』参加報告

6月23日沖縄慰霊の日に合わせてよどがわ市民生協職員が沖縄を訪れ、沖縄基地の現状や歴史を学ぶとともに『ファミリーピースウォーク』へ参加しました。
「沖縄で学び気づき得たものを、よどがわで働く人・組合員に伝え、共に沖縄について考えるきっかけとしたい」との想いで、4人の職員が参加しました。



■1日目--嘉数高台(駐日米軍普天間飛行場)・辺野古新基地埋め立て現場視察

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沖縄本島中部の宜野湾市にあり、高台の展望台からは普天間基地が一望できます。
コープおきなわ 與久田さん・沖縄県生協連 東江さんに案内していただきました。


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1945年太平洋戦争末期、アメリカ軍を主体とする連合軍と日本軍との間で行われた沖縄戦。
約20万人が犠牲となり、そのうち9万4,000人が沖縄県の一般市民でした。


沖縄本島中部にある嘉数高台公園周辺は、沖縄戦の激戦地でもあり、「トーチカ(防御の中心となる陣地)」に残る無数の弾痕が激しい戦闘を物語っていました。
普天間基地は市街地にあり、住宅や学校に囲まれているため「世界で最も危険な飛行場」と言われています。
(2004年には沖縄国際大学米軍ヘリが墜落、2016年、2017年にも重大事故が起こっている)


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説明を受けている最中、オスプレイなど米軍機が何度か飛んでいき、騒音が気になりました。
ここに住まれている方はこの音を我慢して生活されていると考えると、いち早く普天間基地の返還が進まなければいけない問題だと改めて感じました。


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辺野古新基地の視察は雨のため近くへは行けず、車窓からの往訪となりました。
軟弱地盤など問題がある中で、移設作業は少しずつ進んでいます。しかし、基地移設が果たして本当に解決策となるのか...と各々が考えさせられました。



■2日目--コープおきなわ主催『ファミリーピースウォーク』への参加、ひめゆり平和祈念資料館訪問

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"沖縄戦と平和について家族で考える機会として、平和の大切さを周りの人たちに伝えていく"ことが目的の『ファミリーピースウォーク』。
よどがわ市民生協以外にも県外の生協が多数参加していました。
開会挨拶後、「弟をかえして」という大型絵本の読み聞かせがあり、参加されている組合員のお子さんにも戦争の悲惨さが伝わる内容のものでした。


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事前に組合員さんから寄せていただいた「平和への想い」と共に、3㎞のコースを約100分かけて歩きました。


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ファミリーピースウォーク参加後には、ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館を訪問。


ひめゆりの塔は沖縄戦で亡くなった沖縄師範学校女子部・沖縄県立第1高等女学校の生徒や教師のための慰霊碑です。
祈念資料館には証言映像や当時の写真、ガマの実物大模型などが展示されており、胸が苦しくなり言葉にできないほどの想いがこみ上げました。


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■参加職員より


今回の研修を通して、沖縄の基地問題、沖縄戦について理解が深まりました。
基地問題については、実際に沖縄が負担している基地の現状を目の当たりにし、自分がこれまで日本の問題として考えることができていなかったことに気づかされました。
『ファミリーピースウォーク』とひめゆり平和祈念資料館では傷ましい戦争の過去を学習し、平和のために行動する大切さに気づきました。


元コープおきなわ副理事長 横田眞利子さんも挨拶で「戦争を実際に体験したことのない人が戦争なんて体験したことないから知らないで終わるのか、戦争はあってはならないと思い勉強して、始まらないためにはどうしたらいいのか考えるか、自分はどっちになるべきか考えてほしい」「始まったら止めることはできない」という言葉を子どもたちに伝えていたことが印象に残っています。


戦争を知らない大人たちがこれから増えていきます。今後も平和といえるような世の中にするために、行動し、学習を進めたいと思います。


今回の研修中、何回大切な人を思い浮かべたか分かりません。自分が過ごしている平穏な毎日がとても尊いものだと痛感しました。
ひめゆり平和祈念資料館で展示されていた、戦争前のキラキラした生徒の笑顔。部活に勉強、担任教師にあだ名を付けたりと、私と変わらない学生生活を送っていたこと。そこから直ぐに帰れると思いながら戦場に動員され、過酷な日々を過ごしたこと。友人や家族に会えないまま悲惨な亡くなり方をされた事実。想像を絶する毎日だったと思います。そんな体験を自分より10歳も離れた子がしていたかと思うと、胸がギュッと苦しくなりました。
1週間経った今でもひめゆり祈念館のことを思い出します。


実際に経験していないことを、いかに自分事のように想い続けられるか、行動に移し続けられるかを考えていく必要があると感じました。


現在、若者を中心に改憲派が増えているそうです。世界では台湾有事やウクライナ問題、日本では防衛費増税の問題など戦争が身近になってきているように思います。自国や自分自身の大切な人を守れるように過去の事、現在の情勢について学習を続けていきます。


現地で見ないと感じることが出来ないことばかりでした。
戦後78年経ち、現地の方の「近年平和への関心が薄れてきている」「痛みを知らないから知ろうとしない」という言葉。沖縄戦を忘れることなく誰かが後世へと繋げることが大切であると感じました。


今回の報告を通じ、一人でも多くの担当者が沖縄戦の基本理解を深め、組合員さんと現場でお話ししながら共有することが大切であり、沖縄戦で沖縄県民の4人に1人が犠牲になったこの出来事を決して忘れてはならないと思いました。

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