よどがわ生協

生協からのお知らせ

2020年02月25日お知らせ

産地研修に行ってきました!(熊本県・肥後農産出荷組合)

2月14日(金)~15日(土)、古くからお付き合いのある熊本県の肥後農産出荷組合さんを訪れました。
 
肥後農産出荷組合さんは、関西方面を中心に生協への出荷が大半を占める産直産地。
生産者が53名いる中で、若い生産者が多いことも特徴です。
 
熊本地震や大雨災害にも負けず、農薬の使用を熊本県の慣行栽培基準の半分以下に抑えた『特別栽培農産物(ハート栽培5割減)』の生産を行っています。
また、生協の産直産地として、どんな人が作っているのか・どんな人が食べているのか、お互いに顔の見える取り組みを大事にされています。
  

中川さん、米田さんの人参の圃場を見せていただきました


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こちらは、土づくりにこだわる中川さんの圃場。
ベーターカロテンの含有量が豊富で糖度が高い「オランジェ」という品種の人参を栽培されています。
「オランジェ」は今から約17年前にタキイ種苗が開発し、肥後農産で試験栽培し誕生した品種。
病院や学校給食への使用を見据えて開発され、人参臭さが少ないのも特徴です。
 
葉の成長具合によっては機械で収穫できないとのことで、訪問した日も人の手で収穫されていました。

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雑草はこまめに定期的に刈ることで、農薬を使わなくてもあまり生えてこなくなるそうです。
農薬をたくさん使うということは費用もかかります。工夫して農薬散布回数を減らすことで、費用面での負担も減らしつつ、「みなさんに少しでも安全な人参を食べてもらいたい」と中川さんはおっしゃっていました。

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また、こちらの人参のおいしい食べ方も教わりました。
加熱調理すると柔らかさが増すので、煮物などに良し。また、芯まで赤みが強いのも特徴で、サラダなどの彩りにもピッタリ(*^_^*)

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絞ってジュースにしたものをいただきましたが、砂糖を入れたかのような甘みがあり、人参臭さもなくとても驚きました。
 
 
そしてこちらは、GAP認証を取得されている米田さんの圃場。

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GAP認証を取得することで、これまで廃棄していたC品(形の悪いものやキズがついているもの)も海外の企業が安全を求めて買い取ってくれるようになったそうです。
 
※GAP認証とは...農産物の安全基準のこと。生産工程における安全管理や持続可能性の取り組みを、第三者による審査を受けることで証明されます。
1月に訪問した和歌山県・紀ノ川農協さんでも、GAP推進の取り組みをされていますよ。詳しくはこちら

  
写真は現在育てている春人参。ビニールで覆うことで温度を高め、虫や雑草から人参を守っています。
そんなビニールも今年初めの突風ですべて吹き飛び、拾い集めて全面貼り直した...という苦労があったそうです。
地震の時よりも大変だったとおっしゃっていました。
 
2~3月は寒さが増し糖度が上がってくる為、これからが肥後人参の『一番おいしいシーズン』となります♪
ぜひご利用くださいね。
 

三原さんのトマトのハウスを見せていただきました


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大玉トマトとミニトマトを栽培されている三原さんの圃場を見学しました。
熱エネルギーを再利用した温水を使用して、ハウス内の温度を一定に保っているんだそうです(ハウス内に張り巡らせたパイプに温水を流して)。

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また、三原さんの圃場では≪マルハナ蜂≫での自然受粉でトマトを栽培されていますが、蜂のためには農薬(殺虫剤)が使用できません...。
「農作物は病気になっても人間のように治すことができない。病気にならないよう防除するしかない」と、栽培中の病気や生育障害については非常に苦労されている様子でした。
 
他にも、生協の産直は「価格相場に左右されず、野菜の生産に集中でき収入も安定する」といった生産者側のメリットがあることも教えていただきました。
 

松野さんの果樹園・永松さんのメロンの栽培ハウスを見せていただきました


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松野さんは不知火町でみかんや柑橘類(しらぬひ)を栽培されています。
畑は南向きの山の斜面に設けられ、太陽の恵みを存分に吸収して果物が育つことが目に見えました(^_^)
 
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そして最後に、「永松さんの肥後グリーンメロン」を栽培している永松さんの元を訪ねました。
訪れた日は一度植えたメロンの苗を、あえて掘り起こすという作業をされていました。根全体に土がかぶっていると、そこから腐敗が進むとのこと。
 
土になじんだ後は根を空気にさらす位に掘り起こすことで、根が元気に育ち病気にも強くなるそうです。
 
永松さんの肥後グリーンメロンは、毎年6月頃に登場する人気商品(*^_^*)
ハウス内の日当たりと風通しの良い環境で、摘花により1本のツルに1玉だけ実らせた、大きくて糖度の高いメロンです!
今年の登場をお楽しみに♪
 

最後に・参加職員の声


今回の研修で印象に残ったことが2つ。
1つは「産直を続ける意味」の質問に対する生産者さんの返答です。みなさん共通して、『市場の相場に影響せず安定した価格で取引できることが一番ありがたいこと』だとおっしゃられていました。
さまざまなリスクを生産者と消費者で分かち合うことで、安全・安心な作物を育てることにつながるのだと思います。
 
もう1つは、近年の異常な気候と自然災害。
年々ひどくなり、先を読んだ栽培が難しくなっているとのこと。圃場には季節を勘違いしたカエルが顔を出し、周辺にある桜も咲いていました。
安全・安心な作物を育てるには、環境問題は切り離せない問題だと強く感じました。
 
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生産者さんは、自分で作った作物に大きな自信を持っていました。味だけでなく、その生産工程にもこだわりを持っており、土づくりから始まり農薬を可能な限り控え、雑草対策の工夫などされていました。
 
産直は、『生産者の想い』を知ることができます。これは生協ならではの良さだと感じました。
 

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